2016年04月25日

社会人なら知っておくべき、 合同会社のメリット・デメリットまとめ

最近、合同会社という会社形態をよくききます。

特にこれからビジネスを大きくしていこうという

ベンチャー企業、スタートアップ企業の多くが

合同会社という形態を選んでいるようです。


これまで会社組織といえば株式会社が一般的でしたが

合同会社とはなんでしょうか。

また株式会社ではなく、合同会社を選ぶ理由とは

どのような点にあるのでしょうか。


今回は合同会社について知らなかったビジネスマンはもちろん、

今後、起業を考えられている方や

新たに法人の設立をご検討されている経営者の方に

ぜひ読んでいただきたい記事です。

この記事を読んでいただけたら、

合同会社を選ぶことのメリット・デメリットを理解でき、

今後の事業展開の選択肢を増やすことができます。

Fotolia_100011882_Subscription_Monthly_M.jpg


合同会社とはなんなのか?

さて、それでは合同会社とはどのような会社組織なのでしょうか。

合同会社とは2006年の会社法改正により新設された会社組織です。

もともと欧米では、一般的だった制度を、

日本では有限会社のかわりとして新設されました。

英語ではLimited Liability Companyと書き、LLCと略されます。


有限会社のかわりということを考えると

合同会社はスモールビジネスに特化した会社の形態と思いがちです。

しかし、以下の大手外資系企業も合同会社という形態を選択しているのです。


・西友合同会社

・Apple Japan合同会社

・P&G マックス ファクター合同会社.

・日本アムウェイ合同会社

・シスコシステムズ合同会社

・ユニバーサル ミュージック合同会社


合同会社にするメリットとは?

それではなぜ、株式会社ではなく

合同会社を選択する会社組織が増えているのでしょうか。

その理由は、主に次の4点によるものだと考えられます。


①安い設立費用

株式会社の場合、設立時の法定費用は24万円です。

合同会社の場合は10万円ですみます。

株式会社と比較すると、合同会社は低コストで会社を設立できます。


②役員の任期に期限がない

株式会社の場合、仮に役員は変わらなかったとしても、

定期的に役員変更登記をしなくてはなりません。

役員の任期は最大10年ですので、

10年には一度、変更登記をしなくてはなりません。

その点、合同会社の場合は役員の任期に期限はありません。

役員に変更のない限り、役員登記変更をしなくてもよいのです。


③決算公告をしなくてもよい

株式会社の場合は、決算公告をしなくてはなりません。

実際におこなっている会社は多くないとききますが

おこたった場合には、100万円以下の過料がかせられます。

その点、合同会社の場合は、

決算公告をしなくてもよいので安心です。


④会社内部の規律が自由

株式会社の場合は、

持ち株数(出資額)の多い株主が発言権を持ち、

また持ち株数(出資額)に比例して、

配分される利益も増えます。

しかし、合同会社の場合は事前に定款に記載すれば、

発言権や利益配分を自由に設定できます。

大手外国資本の会社が、

日本法人を合同会社にしているのは

このあたりの規律の自由さによるものでしょう。

Fotolia_78736841_Subscription_Monthly_M.jpg

合同会社のデメリットとは?

さて、4点の合同会社のメリットをご紹介いたしましたが

合同会社にすることでデメリットも出てきます。

大きくは以下の3点になります。

①代表者は代表取締役にはなれない

起業を考える人であれば少なからず

代表取締役という肩書に憧れを持っていると思います。

しかし合同会社では代表者の肩書は代表社員です。

代表取締役にはなれません。


②上場できない

株式市場に上場できるのは株式会社のみです。

その為、合同会社ではどれだけ利益を出していても、

上場することはできません。

もちろん合同会社から株式会社に変更することもできます。

しかし、上場を視野に入れて会社組織を設立するのであれば、

初めから株式会社を選択すべきでしょう。


③社会的信用の低さ

大手外資系企業ならともかく

スタートアップで会社組織を立ち上げる場合、

合同会社では社会的な信用が低くなりがちです。

企業間取引の与信面とともに、

人材確保の点でも合同会社はデメリットとなります。


まとめ

合同会社のメリット・デメリットを考えると、

合同会社は低コストで、自由な会社組織をつくるのに向いています。

具体的には次のような業態です。

・会社名を伝える機会の少ない業態(BtoCのビジネス)

・多くの従業員を雇う必要のない業態(小規模ビジネスやネットビジネス)


また、これまで株式会社は知っていても、

合同会社がどのような会社組織なのかご存知ではなかったビジネスマンの方、

起業を考えられている方、

新事業・新サービスへの取り組みで

新たな会社設立を予定している経営者の方はぜひ、

この記事を、今後のビジネスに役立ててください。

Fotolia_106963155_Subscription_Monthly_M.jpg

trackbacks

trackbackURL:

comments

comment form

(占いマーケティング会議議事録 にはじめてコメントされる場合、不適切なコメントを防止するため、掲載前に管理者が内容を確認しています。適切なコメントと判断した場合コメントは直ちに表示されますので、再度コメントを投稿する必要はありません。)

comment form